第5回テックカフェに参加しました

先日のエントリーでお伝えしたとおり、「第5回テックカフェ」という茶話会に参加してきました。

今回のテーマは、「新しいWebサービスNPO広報〜こんなに楽しいTwitterでもっとコミュニケーション!〜」というものでした。前半は小嶋新さんによる「NPOのブログ戦略」という発表と木津尚子さんによる「NPO広報とマイクロブログ」という発表で、後半はディスカッションでした。

第2回と第4回のときは、ディスカッションはグループに分かれて実施されたのですが、今回はグループ分けはありませんでした。また、ディスカッションの形式は、前半が終わった時点で参加者が紙に書いて提出した質問にスピーカーの二人が答える、という新方式でした。この方式は、私のような引っ込み思案の人間にも質問の機会が与えられることになりますので、私としてはとてもありがたいと思いました。

ディスカッションの中で最も印象に残ったことは、「小嶋さんや木津さんにとってウェブはリアルですか?」という質問でした。また、その質問に対する回答の中で木津さんが述べた、「ウェブ人格を作っている人にとってはウェブはリアルではないのかも」という言葉も印象的でした。

「ウェブはリアルですか?」と質問した人は、なぜ「ネットはリアルですか?」と質問しなかったのでしょうか。それはおそらく、その人はネットのすべてがヴァーチャルだと思っているわけではなくて、たとえばオフラインで会ったことのある人とのメールの交換はリアルだと思っているからでしょう。メールとは違って、ウェブを介して会話を交わす相手は、オフラインでは会ったことのない人のほうが多数を占めます。文字のみによるコミュニケーションでは、ウェブの向こう側にいる人間をリアルに想像することは困難です。ウェブに対してリアリティーが感じられないというのは、人間として正常な反応です。

しかし、ウェブを介した会話にどっぷり浸かっている人々がウェブに求めているものは、リアリティーではなくてヒューマニティーなのではないでしょうか。たとえウェブを介した会話の相手がオフラインで会ったことのない人であっても、たとえその相手が匿名であっても、たとえその相手がウェブ人格であっても、たとえその相手がbotであっても、その相手にヒューマニティーを感じることができたならば、その会話はけっして無駄なものではないと彼らは思っているのではないでしょうか。おそらく、「ラブプラス」に夢中になる人々も、彼女にヒューマニティーさえあるならばリアリティーなどというものは必要ではないと考えているのでしょう。

twitterでずっと仲良くしていた人がbotだった」というエントリーを書いたcoconutsfineさんは、その翌日のエントリーで次のように述べています。

まあbotだろうが人間だろうが@donsukeと@ha_maとの関係は変わらない。さきほども、僕が勉強で疲れたとつぶやいていたら@donsukeだけが

@coconutsfineおつかれさまだ!!

こう言ってくれた。今でも@donsukeと@ha_maは僕の親友である。

botを人間と間違えて仲良くなれた理由